ムウアロハ 手仕事の日々

オリジナルボディワーク。からだとこころを施す手仕事。

お金とは💰

お金の事をあまり考えない私が不思議に引かれて買った本。

買って良かった。本当に。

 

1時間で読み終え

再度読み返しながら、適宜抜粋し、簡単にまとめてみました^ - ^

(投資は私には向いてないので省きました)

 

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■お金の賢い減らし方
大江英樹
(世界で活躍する経済コラムニスト。1級ファイナンシャルプランニング技能士。行動経済学学会員。『定年前にしなくていい5つのこと』『となりの億り人』『知らないと損する年金の真実』『あなたが投資で儲からない理由』『経済とおかねの超基本1年生』など多数執筆&講演&研修会。
現在はどこの組織にも属さず、自分が金融関係時代に培った経験や知見を『投資家の立場からの目線』で発信している。)

 

光文社新書 840円

 

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貯める、増やすの呪縛。
『老後不安』という物語に振り回されている日本。
なんのために生きているのか?
人生の目的はお金持ちになることではない。
生きる目的は生が終わるまでなるべく豊かで幸せで生きる事。

価値ある使い方をすること。


『お金』の本質を掘り下げ、日本人のお金観に一石を投じる。

 

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世の中にはお金に関する本が山のように出ています。それは2つに分かれる。
『増やし方』と『アンチお金主義(清貧の思想)』


この本はどちらでもなく、『お金の呪縛を解くこと』について書いている。

 

*人はなぜお金が好きか?
*お金は実は単なる記号
*増やすよりも使う方が楽しい

 

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世界で初めて先物取引が行われたのは日本なのです。
(江戸時代、享保15年、大阪・堂島の米市場。
その取引システムは現代から見てもかなり洗練されていて、江戸時代の日本は世界でも超先進的な金融立国だった。)

 

その宵越しの銭は持たない日本人が一変したのが太平洋戦争。
『贅沢は敵。お金を使わず貯蓄することはお国のため!
国家と戦争のための貯蓄』これが戦後も長く続いた。
(破壊されたインフラを復興させるのに個人のお金を銀行に集めた。
今となっては懐かしい利子に税金がかからない″マル優制度″もその流れ。

現在はNISAがその役割を果たしている。)


現在の日本人のお金に関する感覚を一言で表すと
『貯蓄と博打が大好き、でも投資はよくわからない』。

投資は不労所得ではない。
株式投資は博打ではない。
投資を根本的に誤解している。

 


お金のやり取りは、感謝のやり取り。

お金は血液。

身体中の細胞に酸素と栄養を運ぶ血液。
世の中のありとあらゆるところへ『価値』を運んでくれるのがお金。

 

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世の中にお金を回すには『消費』『預金』『投資』『寄付』この4つ。

一番回すのはもちろん消費。

預金は銀行が預かったお金で世の中を回している。
寄付指数は世界119ヵ国中で日本はなんと103位(2022年)
先進国では最下位です。

 

2021年に驚くべき数字が出ました。
企業や団体、個人が銀行にすらお金を預けず現金のまま保有しているお金が日本は120兆円以上。
これはオランダやスイスのGDPをはるかに上回る金額。
現金のまま置いてあるだけの何の価値も生み出さないお金が120兆円も!

 

お金は世の中に回してこそ役立つ。
回すから成長して増えて戻ってくる。
だからお金が大好きで可愛いなら、旅をさせること。(消費、預金、投資、寄付)

 

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『老後不安』という妄想。
『老後2000万円問題』も金融庁が作ったバカらしい笑うような計算方法で出来あがった額。
でもみんな『わからない』から信じてしまう。
(『知らないと損する年金の真実』に詳しく書いた)

 

年金より少しやっかいなもう一つの不安、介護。

80〜84歳で要介護1以上になってる割合は26%。約4人に1人。

介護に必要なお金の平均は月額8.3万円。

介護期間の平均が5年1ヶ月なのでかかる費用を全部合計して計算してみると、平均約580万円になる。

 

84歳までの要介護比率が26%で、平均寿命が81.47歳、という事を考えれば、多くの人は実際には介護されることなく亡くなる可能性の方が高いと思われるのです。

 

結局先のことは誰もわからない。
不安はどこまでいってもなくならないから『老後不安』という変な物語を信じてしまうのも無理はない。

 

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『FIRE』に憧れるという勘違い。

 

◉FIREとは

「Financial Independence, Retire Early」を略した造語。

資産運用で生活費をある程度確保できる仕組みを作ったところで、早期に仕事をリタイアするライフスタイルのこと


大企業では相変わらず昭和世代のおじさんが幅をきかせているので、若い世代の人たちは閉塞感を覚えFIREに憧れるのも仕方ないかなとも思う。

 

FIREで大事なのは最初のFI。すなわち経済的自立。

 

お金を増やす事が目的ではなく、お金を持っていればいつも自由に生きられる。それがFIRE。

 

ではFIREするにはどれだけ稼げばいいのか?
一般的には年収の25年分(年収400万円の人なら1億円)を蓄えたら辞めてもいい、そしてそのお金を年率4%で運用しながら取り崩すことでお金を減らさずに一生安定した生活を送ることができるとされています。これはあくまで単純計算でそれほど簡単ではありませんがまぁざっと。
でも
*1億円貯められますか?
*短期で利益を上げられますか?
*4%の運用を維持出来ますか?

 

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『お金を手に入れる』には5つの方法がある。

①働く
②貯める(貯蓄)
③増やす(投資)

 

④騙し取る
⑤盗む
(④と⑤は犯罪です!)

 

順序としては、働くから貯めることが出来、貯めたお金を投資に回すことができる
なので『働く』ことが一番の土台。
でも重要なのは『貯める』ことと『増やす』こと。

 

年収300万でも金融資産が1000万の人は多くいますし、逆に年収1000万でも貯蓄が0の人もいます。

 

年収を増やすこと以上に大切なのは、『収支をコントロールすること』

 

高収入の仕事を探すよりも、入ってきたお金をきちんと貯める。
そして『貯める事が使うよりも先!』これが原則です。

稼いだお金をまず使って残りを貯めるは✖️。
永遠に貯まらない。
お金はあとから貯められない、のです。

 

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◉投資について→省きます。興味のある人は本読んでください。
ただ、投資が難しい最大の理由は『人間の心理』。

 

ただその会社を応援したいのであれば、別に株を買う必要はない。
その会社の製品やサービスを買ってあげることが実は一番の応援になるのです。

 

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ひたすらお金を貯めて増やすことばかりに一生を費やすのではなく、

お金を減らすことで手に入れることができるものの大切さ、これからはこれを考えてみる必要がある。

 

人生の後半はサラリーマン脳(すべての活動が受動的。国や世間に言われるがままの価値観)を捨てよう❗️


『人生でしなければならない一番大切な仕事は、思い出を積み重ねること』

 

最後に残るのは、結局それだけなのですから。

思い出を作るためにお金を使う、より良く生きる上で素晴らしい使い方になる。

 

モノ消費よりコト消費。
モノの満足は長く続かないが、コト(実体験など)の満足は死ぬまで続く。

 

体験は投資。
投資🟰『新しい価値を生み出すために資金を投入すること』

 

著者はNHK朝ドラ『カムカムエブリバディ』の中の大部屋俳優・伴虚無蔵のセリフを引用している。


『そなたが鍛錬し、培い、身に着けたものは、そなたのもの。
決して奪われることのない一生の宝。』


お金は簡単に失いますが、体験によって得た力や思い出は一生自分の中に残ります。


決して減らないし奪われることもない大きな財産なのです。

 

ひたすらお金を貯め込むよりも、『今』しか体験出来ないことに大いにお金を使ってください。
これはお金のプロとして長年生きてきて出た結論です。


人間が賢くなる方法は3つ。
『人』
『本』
『旅』

特に旅は旅の前、旅の最中、そして旅のあと、と楽しみが続きます。

さらにそれが一生何度も味わえる素敵な『思い出』に変わる。
これが大きな財産となるのです。

 


自分への投資、人への投資、寄付(利己的な行為でいい。自分の満足や幸福感での寄付でいい。自己満足でいい。)

 


無駄と無意味は違う。
自分にとって価値のある無駄にお金を使うのは大いに結構。
無意味にお金を使うのはドブに捨てる事。

 

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現代の日本人。
コスパの良さを求めるという事が、日本人をますます貧乏にしている。

優秀な技術者が高額な報酬で海外に引き抜かれているのは、この『コスパの良さ』が根っこにある。

 

『値上げせずに頑張っているお店』が美談になる違和感。

労働や付加価値を低く見積もるということ。

結局それは世の中の働いている人に対するリスペクトの欠如。

 

昔の日本の電気製品はとても高価だったからこそ、どんどん技術が進化して世界に負けない世界をリードする製品が生まれ続けた。

 

良いものは高くても売れる。
15万のiPhoneも、4万のダイソンも、多く売れている。

 

ウクライナ紛争の影響で原材料価格が上がって物価が上昇するのは私は困ったことだとは考えていない。
長年コスパだけを求め続けたものづくりをし、
良いサービスを提供する人に思いが至らず、
ひたすら金銭的価値だけを求め続けた日本人。


『良いもの』『良いサービス』に対しては正当な対価を支払うべきだと今こそ気付くチャンスなのです。

 

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たった一つだけやめた方が良いと思う使い方、それは『見栄』と『義理』。

SNSの『リア充アピール』のために無理してお金を使うなどもってのほか。

あと『人との比較』のためにお金を使うな。
『人からどう見られているか』にお金を使うよりも、『自分がどれくらい楽しいか』に使うのがいい。
他人は見るな。自分を見ろ。


『慶事への参列は義理、弔事への参列は人情』


70年以上長くお金と付き合ってきた著者が考える『お金』とは
①自分にとって必要なものを手に入れるため
②お金よりも大切なものを守るため

 

家族も友人も恋人も健康も愛情もお金があるから手に入るというものではない。

 

お金よりも優先すべきこと(貯めておけないもの)
①時間
②信用
③健康
④幸福感


お金に振り回されず、有効に使って幸せを得ること。


モノもサービスも全てお金を受け取った『人』が提供してくれる。
だからこそ私たちは『お金に対する尊敬』ではなく、『モノやサービスに対する尊敬』、そしてそれを提供してくれる『人』に対して敬意を払うべき。

 


日本で長い間経済が成長しなかったり、働く人の給料が上がらないのも、お金の呪縛にとらわれ、人やモノに対する敬意が足りなかったから、と思っています。

 


お金を考える🟰人生を考える、生き方を考える、幸せを考える


一度きりの人生、自分の命が消えるまで、お金という媒体を多いに使って有意義に生きてやろうではないか。