昔から欠かさず見ている番組があります。
小さな旅。
これを見ている時間が一番ホッとします。
■NHK 「小さな旅」
30分。
その町とそこに暮らす人の魅力を静かに伝えます。
日本の風土と暮らし。
科学やネットがどれだけ進歩しても変わらない「日本の良さ」がそこにあります。
失わずにずっと続いてほしい風土です。
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■愛媛県 内子町
山に囲まれた小さな町。
ここには江戸時代からの芝居小屋があります。
【内子座】
内子座のすぐ近くにある
江戸時代創業の和蝋燭屋さん。
当時と変わらぬ製法を両親と息子さんの3人で今も守り続けています。(七代目)
和蝋燭ってどうやって作られてるのかな?とずっと思っていました。
①まずはお母さんが竹串に和紙といぐさを巻いて蝋燭の芯を作ります。
②芯の最後に絹の生糸を丁寧に巻いていく。
固くて丈夫な芯の出来上がりです。
③芯の上に蝋を塗りつけるのは男の仕事。
櫨(ハゼ)の木をすりつぶして作る木ロウを炭で熱して
芯を転がしながら手でつけていきます。
バームクーヘンと同じ作り方です。
(なので蝋燭に年輪が見えますよ)
手のひらで転がしながら、1mm にも満たない薄い層を重ねていきます。
明治時代のハゼの木をすりつぶす作業
明治時代はヨーロッパにもたくさん輸出されていました。
跡を次いだ若き七代目。
元ロックバンドのギタリスト。
職人の父に習いだして10年。
父をとても尊敬している。
父の背中を見ながらの手仕事
修行7年でやっと5匁(もんめ)の蝋燭を作れるようになり、
10年目の今年、最も大きな百匁に挑みました。
毎年夏、内子座を沸かしてきた文楽。
この舞台を照らすのが、百匁の炎。
これを作れれば一人前の職人の証。
百匁は、普段作る蝋燭の長さの3倍、重さは20倍。
炭での温度調節も重要。
高すぎるとくっつかず、低すぎるとボロボロに。
その日の気温や湿度を体と手で感じながら。
感覚を研ぎ澄ませます。
転がすこと、5時間。
4本の百匁が出来上がりました。
師匠の父がチェックします。
「初めてにしてはきれいに出来とる」
「これで安心」
お母さんは泣いていました。
日本の蝋燭「和蝋燭」。
これからも残っていきますように。
まとめて買いました。
■内子・ 大森和蝋燭屋
http://o-warousoku.com/
◆炎が大きい
◆すすが少ない
◆ろうが垂れない
◆炎が生き物のように動く
◆蝋燭の炎は1/fの揺らぎ(副交感神経 )
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和蝋燭の炎は大きいので部屋中照らします。
江戸時代、これだけで暮らせていたのもうなずけます。
そして
見つめる者の 心までも照らします。
番組を見てどうしても欲しくなって10匁、7匁、5匁をそれぞれ5本ずつ買いました。
太い芯
蝋燭を触ってるだけでもハゼの柔らかい感触が心地よいのです。
お風呂は電気を消して蝋燭一本で入ってます。幻想的です。
ちゃんと見えます。
昔から江戸時代みたいに蝋燭だけで暮らすのに憧れてました。🕯️
■紹介してくれた方へのお礼には、この和蝋燭を渡します。🕯️🎁
■夜のサロンでは蝋燭の炎を5分ほど見てもらおうと思います。🕯️
わたしは布団に入る前に1/fの揺らぎの炎を少し眺めてから眠ります。
魂がグラウディングします。
《火》は人間にとって太古の昔から特別なものですね🔥
炎底のブルー
生き物のような炎