3月23日(土曜)
開会式だけ見て急いで甲子園を出て野球教室へ。
元プロのKコーチに一時間みっちり習う。
ギリギリに着いたら子供たちが練習を終えて片付けてました。
みんな野球尻(笑)。
大人の講習はマンツーマン。
たまに会社の野球部なのかなって感じの男性が違うコーチに習ってるけど、たいがいは私のみ。
広々としたグランドで私担当のKコーチと2人、
一時間ひたすらキャッチボールです。
9月から始めて今日が9回目。
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今日はコーチを2回、驚かせました。
「今日からセンバツですね」と言われたので「開会式だけ見て来ました」に「エーッ?!」
フォームを指摘されたときに、これまでも時々筋肉や関節の専門用語をぽろっと使ってしまって
今日「Mさんは看護師さんですか?」と言われてとうとう「マッサージ業をしてます」と言いました。
何年されてるんですか?と聞かれて「14年です」と答えたらやっぱり凄く驚かれて。
「僕も選手のあとトレーナーをしていたんです」に今度は私がビックリ。
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56のおばちゃんがキャッチボール習いたいなんて、絶対変に思われる・・・
そう思ったので初回に「大学で野球やってる息子とキャッチボールしたいから習いに来ました」と嘘をついたのです。
(あっなるほどーと、心なしかホッとしたように見えました(笑))
女性を教えるのは初めて。
しかもおばちゃん。
しかも自分の母親と同い年。
最初かなり戸惑ったと思います(笑)。
でも、体育会系の同じ匂いがしたのか、
私がどうしても笑顔になれず、ついマジになってしまうので、コーチも適当にではなく、真剣に向き合って様々な方法で教えてくれます。
それどころか最近は「息子と軽くキャッチボール出来たらいい」というのをすっかり忘れてはるんちゃうの??と思います(笑)。
◎今日コーチに言われてショックだったこと。
「Mさんは僕の息子と同じ癖で投げてます」。
5歳のチビとおんなじ癖かぃ~(>_<)
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たかがキャッチボール、されどキャッチボール
野球の基本です。
本当に複雑。そしてキャッチャーの奥深さに驚いています。
◆右軸足に体重のせてのため具合
◆両肘の軌道と、肘の関節の可動域いっぱい使う(肘のどこにも力は入らない)
◆左前足の出し方と下半身の重心の置き所(真ん中)
◆後ろ足の親指を使っての腰のきれいな回転と、
回転を一瞬でストップさせることで力に換える前足太股の内側筋肉
◆腰の回転力だけで右手を動かし、そのまま真上から釣竿のような軌道、
肘から先だけ動かし
その後、しっかりボールを引っ掻けて前で振り抜きリリースする
(力を入れるのは手を前に出してから)
◆投げ終わりまでの右手の一定軌道
この一連の動作が全て出来ないと、きちんと投げられないし、何より肩や肘をすぐに壊す。
体に叩き込むだけ。
からだを知っているので頭では理解できているのに体はそう動かない。
全然出来ない。(>_<)
一つに意識を向けると他がおろそかになる。
一つ出来るようになったら、一つ崩れる。
そのうちわけわかんなくなって、全部がめちゃくちゃになる。
真剣に向き合って教えてくれてるのに
毎回出来ない悔しさだけで終わる一時間です。
本当に毎回毎回「クッソー!」と思いながら汗びっしょりでグランドを出ます。
それでも毎回落ち込んでる私に「いやいや、今日がこれまでで一番良いですよ」と言ってくれます。
今日は「球の伸びも今日が一番いいし、今日の球はちゃんと縦にきれいに回転している」と。
頑張ろう!とまた思います。
家ではひたすらタオルを振っての自主練です。
仰向けに寝て天井に真っ直ぐ投げ上げてキャッチする自主練も。
(どちらもバランス感覚と安全のためにグローブはめて)
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キャッチボールを習い始めてわかったことがあります。
日常の暮らしの中で
『出来ない』『悔しい』という感情を抱くことはあまりない。
出来なかったことが突然、頭を通さず出来るようになる喜びもなかなかない。
『なんで出来へんねん!!』
『あっ出来た!!』
こんな時間が、たまらなく良いので続いているのだと思います。
完全に『非日常』な時間です。
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何をやるにも『真剣』が大好きで。
『全神経を集中する』『真剣』な時間。(施術も同じ)
このキャッチボールの時間は私の一番大きな『ガス抜き』になっています。
恥をしのんでよく申し込んだなあと。
キャッチボールがきちんと出来るようになったら、次はピッチングか、バッティングを学びたいと思っています。
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プロ野球選手のサインがたくさん並んでいます。
Kコーチが「僕も最初はキャッチボールで悩みました。甲子園に出てる子もプロもみんな同じですよ。」と。
◆『悔しさが人を成長させる』
高校球児もプロも、山のような『悔しさ』と共に成長してきたんだなー。
そう思うと感慨深くなります。